2017年9月15日

【シリーズ18】直系尊属からの教育資金一括贈与に対する非課税特例の活用 ~相続発生前の対策/贈与による対策③~

【シリーズ18】 直系尊属からの教育資金一括贈与に対する非課税特例の活用 ~相続発生前の対策/贈与による対策③~

通常、扶養義務者間で必要な都度支払われる教育資金は贈与税が非課税とされます。

この特例では、直系尊属である祖父母や父母が、孫や子に対して、平成31年3月31日までに一括して教育資金を贈与した場合には、1人当たり最大1500万円の贈与税が非課税とされるため、相続税対策として有効になります。

 

 

効果とリスク

<効果>

・教育資金であれば、受贈者1人当たり最大1500万円の非課税贈与ができる。

・孫やひ孫へ贈与する場合は、世代飛ばしとなり相続税を軽減できる。

・3年以内に贈与者が死亡しても贈与分は相続税の課税価格に算入されず、渡したい者に確実に渡せるため、遺産分割のトラブルの予防効果がある。

・金融機関等による使途のチェックがあり、受贈者の近親者による目的外の費消を予防できる。

 

<注意>

・受贈者や贈与者に関する一定の要件を満たさなくてはならない。

・金融機関等に受贈者名義で口座を開設する必要がある。

・支出のたびに領収書などを作成・保管し、口座を開設した金融機関等に提出しなければならない。

・塾など学校以外の教育費用は最大500万円までしか非課税にできない。

・下宿代や留学滞在費などには、この特例は適用されない。

・平成31年3月31日までの贈与が対象になる。

 

<リスク>

・受贈者が30歳に達した時点で使い残しがある場合、その残額分の贈与税を支払わなければならない。

 

 

 

  1. 一覧へ戻る
  1. 一覧へ戻る