2017年9月21日
【シリーズ21】生前贈与加算の孫への贈与で効果的な節税をしよう ~相続発生前の対策/贈与による対策~
【シリーズ21】生前贈与加算の孫への贈与で効果的な節税をしよう ~相続発生前の対策/贈与による対策~
相続開始前3年以内に贈与があった場合には、その贈与財産の価額は相続税の課税価格に持ち戻されますが、この規定の対象となるのは、相続又は遺贈により財産を取得した者に限られます。
つまり、相続人以外の孫や、相続人であっても財産を取得しない者に対する贈与は適用されませんので、これらの者へ生前贈与をすれば、効果的な相続税対策となります。
効果とリスク
<効果>
・贈与額について世代飛ばしにより相続税の支払機会が1回減り、総支払額を少なくできる。
・孫が相続人でない場合、贈与分は生前贈与加算の対象から外すことができる。
・贈与者が3年以内に死亡しても、贈与分を確実に相続財産から除外できる。
・遺贈と異なり、生前に贈与者がその意図を関係者に説明できる。
・贈与であるため、相続時に発生する相続税の2割加算が適用されない。
<注意>
・孫に贈与するよりも、配偶者や子が相続した方が有利になる可能性がある。
・法定相続人でなくても、遺産を取得した者への贈与は生前贈与加算の対象となる。
・贈与税を支払わなければならない。
<リスク>
・法定相続人以外の者への財産贈与が相続争いの原因になるおそれがある。