2017年9月22日
【シリーズ22】扶養義務者間の資金援助で相続対策ができるのか? ~相続発生前の対策/贈与による対策~
【シリーズ22】扶養義務者間の資金援助で相続対策ができるのか? ~相続発生前の対策/贈与による対策~
扶養義務者へ資金を援助した場合、贈与税の課税対象になる場合と、ならない場合があります。通常、生活に必要な資金を援助する場合には、贈与税がかかりませんので祖父母に財産がある場合は、父母からではなく、祖父母が孫へ教育資金を援助してあげると、有効な相続対策となります。
効果とリスク
<効果>
・扶養義務者への生活に必要な費用の援助であれば、特別な条件なく非課税で相続財産を減らすことができる。
<注意>
・必要な金額はその都度支出しなければならず、前もって一括して渡したり、贈与分を預貯金や不動産購入に充てた場合は贈与税の課税対象となる。
<リスク>
・一括ではなく、その都度必要額を支出するため総額を把握しづらく、計画的に行わないと贈与者の老後資金などに支障を来すおそれがある。
・充分な資力がある子や孫に対する生活費の贈与は、課税のおそれがある。
・預貯金の利子や有価証券の配当などを生活費に充てるために、その元本の名義を変更した場合には、その元本部分の贈与があったものとされる。