2017年10月5日

【シリーズ31】 後継者への非上場株式の生前贈与 ~相続発生前の対策/贈与による対策~

【シリーズ31】後継者への非上場株式の生前贈与 ~相続発生前の対策/贈与による対策~

現経営者が、その所有する株式を保有したまま相続が始まると、遺産分割や相続税などの諸問題が生じるおそれがあります。そこで、そうした諸問題を回避するためにも、株式の生前贈与を行うことが効果的となります。

 

しかし、このような場合でも、一定金額以上贈与した場合は贈与税がかかってしまう等の問題点が生じる可能性もあるため、生前贈与の方法にも留意する必要があります。

 

 

 

効果とリスク

 

<効果>

・経営者の持ち株数を減少させることができる。

・経営者が望む者に株式を取得させることができる。

 

<注意>

・①経営権も後継者に移すのか、②経営権を移す時期はいつにするのか、③後継者以外の者にも贈与するのか、④前記③の場合どの程度贈与するのかを事前に検討しなければならない。

・贈与の時期により株式の評価額は異なる。

・経営者と後継者の間で意思が合致していなければならない。

・譲渡制限株式を贈与するためには会社の承認を得なければならない。

・取消しや撤回ができない。

 

<リスク>

・一定額以上贈与した場合には贈与税がかかる。

・特別受益として持戻し計算される結果、遺産分割時に代償金の支払が必要になる可能性がある。

・後継者以外の者にも株式を贈与すると、後継者への経営権の集中が難しくなる可能性がある。

 

 

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