2017年10月30日

【シリーズ47】 共有不動産の解消、地番の整備、境界の確定 ~相続発生前の対策/不動産をめぐる対策~

【シリーズ47】 共有不動産の解消、地番の整備、境界の確定 ~相続発生前の対策/不動産をめぐる対策~

相続財産の中に共有不動産が存在する場合、相続によりさらに共有関係が細分化するよりは、共有関係を解消しておく方が望ましいです。その方が不動産を譲渡しやすく、譲渡によって納税資金の対策とすることができ、遺産分割協議も行いやすくなるからです。また、一つの不動産を複数の共同相続人で相続する場合も、全員の共有名義にするよりも、共同相続人の1人の単独名義として遺産分割を行う方が将来の紛争をさけることに繋がります。

その他にも、相続財産の中に不動産がある場合には、地番を整備したり、境界を確定したりして、不動産の範囲を明確にしておくことが相続・遺産分割の有効な対策となります。

 

 

 

効果とリスク

 

<効果>

・土地や建物を相続する場合、共有関係を解消し、地番の整備や境界の確定により土地を譲渡可能な状態にしておくことで、納税資金の対策となり、遺産分割協議を行いやすくすることもできる。

 

<注意>

・共有不動産の共有関係を解消するには、共有物分割の手続をとる必要がある。

・地番の整備には、近隣の所有者との間での境界の確認書類が必要である。

・境界の確定には、筆界特定制度や境界確定訴訟の制度を利用しなければならない場合がある。

 

<リスク>

・各手続とも、共有者や近隣土地所有者の理解が得られない場合は紛争となるおそれがある(その場合は訴訟の提起等が必要になる。)。

・地番の整備について、分筆の方法による場合は、不動産譲渡税が課税される場合がある。

 

 

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