2017年12月27日
【シリーズ88】 退職金の活用による納税資金対策~相続発生前の対策/企業オーナー等の対策~
【シリーズ88】 退職金の活用による納税資金対策~相続発生前の対策/企業オーナー等の対策~
同族会社のオーナー経営者に退職金を支給することにより、本人やその家族の安定した生活を保障し、かつ納税資金を確保することが可能となります。
また、高額な役員退職金を支払うことで法人税を減らせる他、会社利益や資産が減少するため株価を引き下げることができ、事業承継の際に後継者への株式移転をしやすくすることも考えられます。
ただし、オーナー経営者個人へ多額の資金が移転することで会社の運転資金が不足することがないよう事前に退職金原資を準備しておくことや退職金の支給に関する各種手続を確実に行うことが重要となります。
効果とリスク
<効果>
・退職金は本人やその家族の生活に利用でき、また納税資金にも活用できる。
・事業承継対策として退職金を支給することにより、自社株式の評価額を引き下げることができる。
<注意>
・退職金支給に係る手続を必ずしなければならない。
・退職金を支払うための原資を準備しなければならない。
<リスク>
・退職金を支払うことで会社の運転資金が不足する可能性がある。
・役員退職金規定等により退職金の支給準備を明確にしていなければ、税務上の問題が起こる可能性がある。