2021年9月30日

住宅取得等資金贈与の非課税の期限に注意!令和3年12月31日が贈与の期限!?

住宅取得等資金贈与の非課税の期限に注意!令和3年12月31日が贈与の期限!?

 

令和3年度の改正では、住宅取得等資金贈与の非課税の特例について、床面積要件の緩和や、

非課税の限度額の引き上げなどの見直しが行われましたが、適用期限の延長は行われませんでした。

そのため、この特例の適用期限は令和3年12月31日までとなります。

ただし、令和4年度の税制改正の要望で、国土交通省から所要の措置を講じる要望が行われているので、

この制度の延長が行われるかどうか、今後の税制改正の動きには注意が必要です。

 

住宅促進を促すための政策ではありますが、

相続対策としても積極的に活用されてきた制度ですので、これから住宅を購入する予定のある子や孫にとっては、

ぜひとも延長していただきたい制度です。

 

今回は、住宅取得等資金贈与の非課税のポイントを整理します。

 

 

 

1 住宅取得等資金贈与の非課税とは

 

父母や祖父母などの直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた受贈者が、

贈与を受けた年の翌年3月15日までにその住宅取得等資金を自己の居住の用に供する一定の家屋の新築若しくは取得又は一定の増改築等の対価に充てて新築若しくは取得又は増改築等をし、その家屋を同日までに自己の居住の用に供したとき又は同日以後遅滞なく自己の居住の用に供することが確実であると見込まれるときには、住宅取得等資金のうち一定金額について贈与税が非課税となります。

 

 

 

2 適用対象者

 

贈与者=父母及び祖父母等の直系尊属

受贈者=20歳以上の子・孫

注)年齢の判定は贈与年の1月1日で判定します。

 

 

3 適用要件

 

次の要件のすべてを満たす受贈者が非課税の特例の対象となります。

①次のいずれかに該当する者であること。

イ 贈与を受けた時に日本国内に住所を有すること。

ロ 贈与を受けた時に日本国内に住所を有しないものの日本国籍を有し、かつ、受贈者又は贈与者がその贈与前5年以内に日本国内に住所を有したことがあること。

②贈与を受けた時に贈与者の直系卑属であること。

なお、直系卑属とは子や孫などのことですが、子や孫などの配偶者は含まれません。

③贈与を受けた年の1月1日において20歳以上であること。

④贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下であること。

 

※住宅の床面積は、原則50㎡以上240㎡以下とされていますが、令和3年1月1日以後の贈与については、

合計所得金額1,000万円以下の場合には40㎡以上50㎡未満の住宅もこの特例の対象に加えられました。

 

 

4 住宅取得資金に係る贈与税の非課税限度額

 

贈与年           令和3年12月31日まで

省エネ・耐震対応住宅      1,500万円

一般住宅            1,000万円

 

 

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